糖質制限ダイエットをやり過ぎると死亡率が上がります。

世間では様々なダイエット方法が出てきては消えていきますが、最近話題になっていたのが糖質制限ダイエットです。

おなかが出ているお父さんなどが、スリムになったりと多くの人がその効果を体感できたことから大変話題になりましたよね。

でも、その糖質制限ダイエットを長期間続けると、体の健康を害する可能性があるという事が少しずつ分かってきたようです。

具体的には、糖質制限ダイエットを5年以上続けると糖質制限ダイエットをしていない人に比べて死亡率が高くなるということだそうです。

これは、国立国際医療研究センター病院の能登洋医長らがアメリカの科学誌プロスワンで発表した事から明らかになりました。死亡率が高まる理由は現段階でははっきりと分からないとの事です。

実験方法としては、特に病気がない地域住民や医療スタッフら計約27万人を対象に、摂取した総カロリーに占める糖質の割合に応じて10のグループに分けて、その経過を観察したようです。

27万人というのはある程度信用のおけるデータが取れる規模の数字だと思います。現在、糖質制限ダイエットに取り組んでいる人は、ある程度体重が落ち、血糖値が下がった段階で徐々に通常の食事に戻していく方が安全でしょう。

糖質制限ダイエットを知らない人もいるかと思いますので、簡単に説明しておきます。

糖質制限ダイエットとは?

糖質制限ダイエットというのは、炭水化物などの三大栄養素の1つである糖質を抜いて、「食後高血糖」を防ぐことで体重の増加を抑えるダイエット法です。

炭水化物は体に吸収されると分解されてブドウ糖になります。そして、そのブドウ糖糖は消化・吸収される血液に取り込まれます。

これが食後に血糖値が上がる仕組みです。血糖値が高くなるとそれを下げるためにインスリンが分泌されます。血糖値が高い状態が続くとインスリンが分泌され続けますので、インスリンの分泌が追いつかなくなります。

結果的に血糖値を下げる事ができなくなり糖尿病となるわけですね。

したがって、分解されるとブドウ糖になる炭水化物を含む食品、例えばご飯やパンなどを食べないというのは論理的に考えて血糖値を下げ、体重を落とすという事に一定の効果があります。

実際に短期的に一定の効果を得られている人がたくさんいます。

ただ、問題は糖質といのは人間の健康を維持していく上で必要な三大栄養素(タンパク質、脂肪、炭水化物)のうちの炭水化物をほとんど摂らないという事ですから、体の健康を考えると長期的には何らかの悪影響が出てきても不思議ではありません。

短期的に取り組んである程度の効果がでてきたら、少しずつバランスよく栄養を摂る食事メニューに戻して行くのが良いでしょう。